埼玉の私立高校から、夏秋AOで一次不合格を経験しながらも、11月末からの猛追で慶應SFC両学部(総合政策・環境情報)に合格したR.Tさんの体験記です。塾なしで8校9学部合格を果たした戦略的な受験プロセスを、余すことなくお伝えします。
この記事の目次
自己紹介
初めまして、慶應義塾大学総合政策学部2026年4月入学のR.Tです!
私は高1の夏からSFCを志望し、夏秋AOで一次不合格を経験しましたが、その後一般試験で総合政策学部と環境情報学部の両学部に合格することができました。
当初はSFCのAO一本で考えており、一般対策は何もしていませんでした。本格的に動き出したのは、学校の最終定期試験が終わった11月末からというスタートです。
一般試験では「一つ一つ合格を積み上げることが本命の慶應SFCに挑戦する上での自信になる」と考え、本命の試験科目(英語・小論文)と自分の興味分野(農業・哲学・デザイン・建築・起業・教育)を軸に受験戦略を設計しました。大学のレベル帯ごとに8校10学部を受験した結果、慶應SFC2学部を含む8校9学部に合格することができました。
プロフィール
| 出身高校 | 埼玉県内の私立高校(偏差値67〜71) 1年次:文系3科目コース → 2年次:理系5科目コース |
|---|---|
| 部活 | 合唱部(高3の6月まで) |
| 塾 | なし(小論文のトリセツの記事・他塾の小論文添削パックを6回利用) |
| 研究テーマ | AO時代:進路に迷う中高生の問題を哲学対話×自己分析アプリで解決したい 一般・現在:人と人との繋がりの「過剰と希薄」の問題を、哲学と環境デザインで解決したい |
受験結果
- 慶應義塾大学 総合政策学部(夏秋AO) 一次不合格
- 慶應義塾大学 総合政策学部(英語・小論文) 合格 ✅
- 慶應義塾大学 環境情報学部(英語・小論文) 合格 ✅
- 早稲田大学 商学部(英語・国語・政経) 不合格
- 早稲田大学 スポーツ科学部(共テ英語国語・総合問題) 補欠合格
- 明治大学 農学部 食料環境政策学科(英語・国語・政経) 合格
- 青山学院大学 コミュニティ人間科学部(共テ英語国語・論述) 合格
- 法政大学 人間環境学部(英語・国語・政経) 合格
- 武蔵野大学 工学部 建築デザイン学科(英語・国語・数学) 合格
- 日本女子大学 建築デザイン学部(英語・国語) 合格
- 昭和女子大学 環境デザイン学部(英語・国語) 合格
SFCの小論文は政経や倫理の知識、数学の要素が問われる年もあることから、他大学の受験科目に政経・数学を組み込みました。共通テストは英語と国語のみの受験でした。
使用した参考書・サイト
英語
- 単語帳:LEAP(隅々まで目を通すことを意識)
- 熟語帳:TARGET 1000(「ターゲットの友」アプリを活用)
- 文法:Vintage(一通り解いた後、隙間時間に部分的に振り返る)
- 長文演習:もっぱら過去問(東進の過去問データベース)
小論文
- 『小論文を学ぶ—知の構築のために』
- 青学・慶應SFC・早稲田スポ科の過去問
- 小論文のトリセツ 小論文短期集中講座(無料記事)
政治経済・倫理 / 数学
- 政治経済・倫理:東進の一問一答シリーズ「公共」
- 数IA:数IA基礎問題精巧(確率統計・データ読み取り分野を中心に)
英語の勉強法
国語は元々得意だったため過去問演習を中心に行い、英語については単語・文法の基礎を固めた上で、テーマ習得と単語強化を目的に学部を問わず早慶の英語の過去問に取り組みました。
共通テストは過去問を解かず、学校で配布された河合の「パワーマックス」のみを使用。本番では英語9割・国語7割後半を出すことができました。
過去問の活用法
志望度に応じて演習量を段階的に設定しました。
- 志望度が低い大学:3年分
- 志望度が中程度の大学:4年分
- 本命(SFC):5年分
残り日数を考えると「量より質」と判断し、1年分の過去問を何度も見返して精度を高めることに注力しました。
SFC英語のスコアと戦略
SFCの英語は波があり、本番直前の演習で4割台を取ったこともあり非常に焦りました。しかし、SFCでは内容読解の配点が高い(おそらく2〜6配点)ため、本番では「テーマを掴んで内容を読み取る」ことを最優先に集中しました。
本番スコアは総合政策66%・環境情報61%でした。語彙力には限界があると判断し、演習に特化して内容点で稼ぐ戦略が功を奏しました。英単語・英熟語は時間が許す限り貪欲に覚えることをおすすめします!
小論文の勉強法
小論文対策の流れ
| 時期 | 取り組み内容 |
|---|---|
| 高3・10月 | SFCの過去問にざっと目を通す/小論文のトリセツ「小論文短期集中講座」を読む/『小論文を学ぶ』を読む(〜11月ごろまで) |
| 高3・11月末 | 受験校を確定 |
| 高3・12月〜受験直前 | 青学の過去問 → 早稲田の過去問 → SFCの過去問(段階的に難易度を上げる) |
小論文のトリセツとの出会い
SFCの一般入試に切り替えることになった際、資料の多さと求められる文字数の多さに驚き、大きな不安を感じました。最初からSFCの過去問に取り組むのはハードルが高いと感じてネットで調べ、そこで出会ったのが「小論文のトリセツ」でした。
小論文短期集中講座をざっと読み、紹介されていた『小論文を学ぶ—知の構築のために』で小論文の基礎を習得。その後、文字数や設問がシンプルな青学・早稲田の過去問でウォームアップしてから、SFCの過去問へと移行しました。
併願校の過去問演習でも「課題発見・課題解決」を意識して書くと、SFC対策にも直結してアドバンテージになります!
SFCの小論文に必要な背景知識
SFCの小論文では、政治経済・倫理の専門的な知識や数学的知識が求められる年があります。私の場合、もともと哲学に興味があったことと、12月から政治経済を受験科目として勉強したことが資料を読み取るハードルを大幅に下げてくれました。
数学は確率統計・データ読み取りの分野を復習するために、併願校の入試科目として活用。SFC以外の受験校での学習が、小論文対策にも活きてくるのでおすすめです!
資料の読み取り方と時間配分
練習で大幅に時間をオーバーしてしまい、原因を分析したところ「資料の読み取りに時間をかけすぎている」ことが判明しました。そこで、以下の手順を徹底して資料処理を高速化しました。
- まず問題全体を読む
- 次に資料のタイトルでテーマを掴む
- 各資料の最初と最後を流し読みする
SFCでは資料の要約や資料を踏まえた回答を求められることが多いため、資料1のテーマをざっくり掴んだらすぐに書き始め、その後も順番に処理していくスタイルが有効です。問題によっては資料間の共通点・相違点を述べる場合もあるので、それも念頭に置きながら読み取ってください。
私は「試験開始から5分以内に最初の一文字を書く」と決めており、構想時間を極力短くして書くことに専念しました。SFCの小論文は書ききれば勝ち!皆さんも自分に合った「解き方のルール」を一つ作り、本番前に必ず一度実践しておくことをおすすめします。
過去問の演習量について
私はSFCの過去問を両学部とも直近3年分しか解いていません。他の科目との兼ね合いや残り日数を考え、「年度を増やすより1つの精度を高める」と判断したためです。
合格体験記で「20年分解いた」という記述を読んで焦った時期もありましたが、自分の研究テーマを深掘りし、解決したい課題や現状の政策を調べる「自己研究」をしたことで、どの問題にも対応できるという自信を持って臨めました。その結果、本番は過去最高の集中力で、総合政策は5分余り・環境情報は20分余りで書き上げることができました。
SFCの入試で大切だと思うこと
勉強面
一般入試でSFCを目指す場合は、小論文の本数をこなしながらSFCの理念や学びを深く理解することが不可欠です。早い時期からSFCを志望しているなら、AOにも挑戦してみてください。チャンスが増えるだけでなく、その経験がこれからの財産になります。
精神面
私のようにAOで不合格になってしまっても、諦めないでください。小論文は形を変えた志望理由書です—ここに行きたいという気持ちを、小論文で全力でアピールしてください。
私は机の上に英語で書いたアファメーション(肯定的な言葉を自分に言い聞かせる宣言)を書いたホワイトボードを常に置き、受験期中も本番前も見返していました。
メンタル維持のために実践していたこと:
- 睡眠を十分に確保する
- スケジュール管理にChatGPTを活用
- 直前期は学校や図書館で友達と一緒に勉強する
これからSFCを目指す受験生へ
AOで受験する方にも、一般で受験する方にも共通して言えることがあります。それは、どれだけ自分を信じることができるか、という一点です。
勉強でも、課外活動でも、部活でも——今までの成功体験を思い出しながら自分の成功パターンを見つけて、いつも通りに実践し、着々と自信をつけていくことが大切です。他人との比較ではなく、自分にどれだけ集中できるかが勝負どころです。
SFCを目指し始めるのに「早い・遅い」はありません。SFCでの生活を思い浮かべながら、前向きな気持ちで最後まで諦めずに挑戦してください。そして、今ある環境に感謝しながら、その環境を最大限に活用してください。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。皆さんの受験を心から応援しています!SFCで待ってます!!







