慶應SFC合格体験記

【合格体験記】慶應義塾大学 総合政策学部(2020年入学)#6

慶應SFC_合格体験記

合格体験記の6人目は、2020年慶応SFC(総合政策学部)に現役合格した、ひか君です。

京都大学を第一志望として、SFCは特に対策をせずとも合格したという凄まじい方です。具体的な学習方法をご覧いただき、学習に役立ててくださいね。

慶應SFCインテンシブコース

はじめに/プロフィール

はじめまして。慶應義塾大学総合政策学部に2020年に入学し、現在1年生のひかです。

私は都内の中高一貫男子校出身で、高校二年生の冬までバスケットボール部に所属していました。また、中三から高二まで学校の文化祭運営に携わり、最後の年には執行委員長を務めたりしていました。

理系でしたが得意科目は英語と現代文で、物理と化学があまり得意ではないやや文系よりの生徒でした。

大学でやりたい勉強などは特に決まっていませんが、哲学と文学、短歌などに興味を持ちサークルを作ったり入ったりしています。

名前 ひか(ハンドルネーム)

出身 都内中高一貫校(男子校)・現役

受験校 慶應義塾大学総合政策学部(英語小論文選択)(○) 京都大学経済学部文系一般入試(×)京都大学経済学部特色入試(1次○二次×)

慶應SFCに入学した経緯

プロフィールにある通り、私は京都大学を第一志望に据えて高3の夏頃から対策を始めました。

それまでは東京大学理科一類を志望していましたが、夏のOP模試で理科が苦手なことを散々に突き付けられたことや、岩井克人という経済学者について興味を持ったことから経済学部に志望を変更し、独学で日本史の勉強を始めました。

また、ヴィトゲンシュタインなどの哲学書を読むのが好きだったため、小論文で受けられる京都大学の特色入試に注目してその対策をするなど、他の人に比べ破天荒な受験だったと言えます。もっとも、劉蛻(編集注※りゅうぜい。破天荒という故事の由来になった人)のように合格することはできませんでしたが…。

ちなみに、特色入試とは一次試験が慶應のAOのようなもので、書類選考によって合否が決まり、そして二次試験が大学構内で小論文の試験という形式です。

勉強受験を始めたのは中三の終わりごろで、東大を意識してとにかく英語と数学を勉強していました。今思えばかなり意識の高い生徒ですね。

各科目の勉強については後述することにしますが、高2で英語はほぼ完成しており(センター試験だと190点ほど、東大の過去問だと50点/120点ほどです。)、高3では春から過去問の演習や、George OrwellErnest Hemingwayなどの洋書を読んでいました。

早めに英語を完成させていたことが、SFCの合格にも繋がったと思います。

結果として京都大学に合格することは叶いませんでしたが、併願で出願していた慶應義塾大学の総合政策学部に合格をいただいたので、浪人するか検討した後で入学することを決め今に至ります。

SFCに入学を決めた理由は、必修が少なくリベラルアーツを実践する大学であり、興味分野が多岐にわたる自分に合っていると判断したからです。

英語と小論文で受験できるという浅薄な理由で、あまり大学について調べずに出願しましたが、今となっては受験してよかったと感じています。

各科目の受験対策と活用した参考書の紹介

この記事をご覧になっている方はSFC志望の方が多いと思いますので、国語・理科・社会については省略し、英語・数学・小論文の三科目について書こうと思います。

英語

私は中三から高二まで河合塾で森千紘先生と玉置全人先生にお世話になり、高2春から平岡塾に通い(新高2水曜クラス→SS水)、だいたい高2までに受験レベルの勉強は完成させていました。

英語を4つの要素に分類するとすれば、文法・単語、英文解釈、長文読解、英作文となりますが、とにかく高3までは単語と文法を固めましょう。英文法ができなければ何も始まりません。

をやりました。

単語帳については、

を活用し、例文を全部暗唱できるまで暗記しました。類義語については暗記していません。

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また、

にも取り組みました。

たくさん単語帳を使っていますが、相互にダブったりしているので覚えた単語自体はそこまで多くないと思います。単語の勉強方法については機会があればまた記事にします。

また、ここまで複数本に取り組む必要はないと思います。早慶以上を目指すなら、「鉄壁」と、後述する熟語帳1冊で充分です。

早慶のために分厚い単語帳をやっている人もいますが、単語の勉強よりも文脈で類推する訓練の方が重要です。これだけ単語を覚えても本番知らない単語が複数出題されましたので。

早慶など難関私立大を受験する方は、熟語を絶対にやりましょう。私大は熟語を知らないとまるで戦えません。また、熟語を知っているだけで読解のスピードがまるで違います。

『解体英熟語』(Z会)(※高3で2周)

続いて英文解釈についてです。

基礎が完成すれば、次に取り組むべきは英文解釈であると思います。しかし、意外にこれに取り組む人は多くありません。英語で高得点を取るならば必ず勉強すべき分野です。

高3の模試で成績が急に伸びなくなる人は、構造が難解な和訳に苦戦してた印象があります。英文を構造的に前から読んでいく方法論は、平岡塾で叩き込まれました。

平岡塾に通っていない方は、伊藤和夫先生の参考書がおすすめです。『ビジュアル英文解釈』(駿台文庫)『英文解釈教室』(研究社)よりも易しいのでおすすめです。

最後に、英作文についてですが、私はひたすら塾の教材と東京大学、京都大学、大阪大学の英作文を塾の先生と学校の先生に添削してもらっていました。

ここで重要なのは、日本人の先生だけでなくALT(編集注:外国語を母国語とする外国語指導助手)の先生にも見てもらうことです。

特に、自由英作文については是非AlTの先生にお願いしましょう。なぜなら、英文の滑らかさ、表現の柔らかさ、論理的一貫性をネイティヴの視点で見てもらえるからです(大学の採点がどうやらネイティヴがしているらしいという噂もあります)。

英作文を独学することは勧めません。赤本の解答はあまりよくないことが多いです。

どうしても独学の必要がある人は、『英作文のトレーニング』(Z会)がおすすめです。この教材について僕は全て取り組んでいませんが、とにかく実践を意識した解答と、類義表現が多様に解説されていますので、名前を挙げておきます。

英語の勉強についてまとめると、文法と単語で基盤を固めた後は、構造的に英文を読むことが重要です。まずは英文法を体系的に整理しながら勉強していきましょう。

数学

数学は闇雲に参考書に手を出さないことを勧めます。

私はやや参考書を二転三転させて失敗しました。基礎固め(パターン習得)→やや難易度の高い問題集で演習→過去問の流れが良いと思います。同級生で数学が得意だった人たちは皆そうしていた印象があります。

基礎固めとしては、教科書と『Focus Gold』または『チャート式』が良いでしょう。チャート式の色は白や黄色、青でも赤でも自分に合ったものを選ぶと良いです。

特に数Ⅲについては、教科書で定義を確認または証明することが非常に重要です。高3までは、ずっと繰り返し『Focus Gold』をやっていました。

高3になってからは、駿台の東大理系コースに通い始め、またやや難易度の高い参考書として『理系数学の良問プラチカ数学ⅠAⅡB』(河合出版)を始めました。

過去問は秋から始めると良いです。私は夏の終わりから少しずつ手を付けていました。

数学は基礎の段階では、とにかく定義とパターンを習得していき、演習の段階でじっくり検討しながら解く方法が良いです。

また、赤本についてですが、解き始めた時期は時間を図らずに解き、ある程度慣れてきた段階で、時間を図って5問ないし6問を解くようにしていました。

小論文

小論文では教養の深さと論理的思考力、表現力を問われます。もしSFCが第一志望で国公立の勉強などがない方は、たくさん本、とりわけ新書を読むことをお勧めします

私は京大の特色入試を受けるにあたって大量に本を読みました(幸運なことに、京大入試とSFCの入試で読んだことのある本が出題されたりしました)。

言うまでもなく、本番で出題される文章をあてるために読むのではなく、出題される内容についての前提知識を蓄えるために読むのです。

本番に初めて読む文章でも、初めて読む内容ではなくなり自分の意見発信に割ける時間を増やすことができます。また、入試で読む論文などの理解が深まり、英文を読まずとも知識で問題を解くこともたまにできたりします。

いずれにせよ、試験中に内容を1から理解しているようでは到底間に合わないと思います。過去に出題された文章の引用元の本や、私が最後に紹介する本を読むと良いかもしれません。

時間のある人は出題分野についての論文を「CiNii」という検索サービスで閲覧してみましょう。大いに参考になるはずです。

また、小論文の対策で重要なのは、InputとOutputのバランスを保つことです。本を読むなどのInputに時間を割く一方で、本番と同じ形式で書く練習でOutputをしましょう。

時間に追われながら、本番にどう取り組むかを模試や過去問などで練習することがとにかく大事です。知識をいくら頭に入れても、それを上手に引き出しから取り出すことができなければ元も子もないですよね。

また、書いたものを添削してもらうことが大事です。他者からの視点を多く取り組むことでより客観性の高い文章を書くことができます。学校の先生でもいいですが、小論文添削のプロに見てもらうと良いでしょう(宣伝!)。

〈小論文対策のおすすめの本〉

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慶応SFCの入試結果と試験当日の状況

入試成績(自己採点)

英語 : 194~196/200(1問ミス)

小論文 : 不明/200 ※大学が配点を発表していないので小論文については点数がわかりません

数学については英語選択で受験したため深くは書きませんが、SFCの数学はパズルのような問題と数列が良く出る印象があります。しかし奇をてらった勉強ではなく、オーソドックスな勉強で問題ないと思います。

英語についても、特に奇抜な対策はいらないと思います。慶應義塾大学の他学部の英語の形式とほぼ変わりませんので、過去問演習が重要でしょう。

小論文が最も過去問に力を入れるべきだと思います。私は京大の特色入試で練習していたので過去問はやりませんでしたが、前述のとおり書く練習が必要ですので過去問の演習をしっかり取り組みましょう。

試験は湘南藤沢ではなく日吉キャンパスで行われました。入試が行われるのが二月で寒いので、ひざ掛けなどを持っていくと良いと思います。

また、休み時間のトイレがかなり混んでいますが、階段を下ったところにあるトイレはあまり混んでいませんので、時間に余裕をもって会場につきトイレを済ませるか、またトイレの位置などを把握しておくと良いです。

慶応SFCに入学してみて(特徴や授業の雰囲気など)

SFCは必修が少なく、学生の自主性にゆだねる雰囲気がありますので、哲学から音楽、建築など幅広い分野の講義を履修することができます。

ちなみに私も1年春学期に音楽と脳についての講義やアニメで司法を学ぶ講義など、「SFCっぽい」講義を受けました。

しかし、多様な分、専門性も落ちますので入門程度に見ておくと良いかもしれません。専門性の高い内容は研究会で取り組んでいるようです(一年生から入れます)。

ただし、建築系や情報系(プログラム)はかなり専門的なところまでやっている印象があります。私はまだオンラインでしか授業を受けていませんが、講義はゆるかったり厳格であったりとそれぞれですが、全体的には緩いと思います。

最後に 受験勉強で大切なこと

最後になりますが、受験勉強で重要なのは継続と情報です。日頃からアンテナを高く立てておきましょう。

大学でお会いできる日を楽しみにしています。

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ABOUT ME
Hika
慶應義塾大学総合政策学部2020年入学 英語・小論文受験で合格しました。高校生の時の得意科目は現代文と英語で、大学に入学した現在は哲学と短歌に興味があります。SFCを目指す皆様に少しでも役立つ情報を発信していけたらと思います!

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