こんにちは。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
この記事では、慶應義塾大学環境情報学部・総合政策学部(慶應SFC)受験生にぜひともやっておいてほしいことを、皆さんと歳が近い僕の視点や経験からお伝えできればと思います。
普段は割と真面目な受験生向けの解説記事を書いていますが、今回は勉強にかかわらず高校生活全般についてお伝えできればと思っています。
そもそもなぜこのような記事を書こうと思ったかと言いますと、これを読んでいる皆さんに高校生活を充実させ、一片の悔いも残らないようにしてもらいたいからです。
高校生活を勉強漬けの日々を過ごし、晴れて大学に入学できたとしても、勉強が好きで好きでしょうがない人ならば問題ないですが、そうでない人はもっと高校生活、さまざまなことに精を出した方が悔いが残らないと思いますよ。
こうした考えから、抽象的な表現が多めになってしまう部分はご容赦ください。
ということで今回は、慶應生としてSFC生として、ひいては大学生として少しだけ先をいく立場からこうしておくと充実できると思うよ、ということをお伝えしていきます。
もちろん、ここに書いてあることを一つ残らずやらないと悔いが残るかと言われると、人によると思いますから、あくまでそんなことを言ってる人もいるな、くらいに受け止めて、納得したものは取り入れてみるくらいで十分です。
本を読む
読書は、さまざまな人と話すより手っ取り早く、しかも安価に色々な人生を追体験することができます。もしどの本を読めばいいのかわからない人がいたら、以下の中から好きなのを選んで一冊読んでみてください。
- 読書について
- 人生の短さについて
- ニーチェの言葉
読書について
「読書について」は18世紀から19世紀に生きたドイツの哲学者「ショウペンハウアー(ショウペンハウエルとも)が著した本です。哲学系の本のため、少し文体がかためですが岩波文庫のもので160ページほどと比較的短いのもこの本の特徴です。
なぜこの本を1番最初にお勧めしたのかというと理由が2つあります。
まず、この本はタイトルにもあるとおり「読書」について哲学者の考えを述べたものであり、読書の経験があまりなければこれからの指針に、あれば今までの読書スタイルを見直すきっかけになる本だからです。
もう1つの理由としては、何といっても慶應義塾大学総合政策学部2023年の入試問題の資料としてこの本の冒頭が引用されているからです。大学での学びで最も重要なこと、というようなテーマの問題の資料として出題されました。
慶應SFCはあらゆる事柄について、例えば大学や教育のあり方についてなど、世の中の変化に伴ってどう変わっていくべきかを絶えず考え、議論し続けています。
現在は、100年前と比べて爆発的に人が1日に触れる情報量が増えました。このような状況下で「読書について」は私たちに新しい視座をもたらしてくれるのではないかと考えたのではないでしょうか。
もしこの本が読みにくかったら、YouTubeなどでわかりやすい解説動画もありますからそちらを見てから本にチャレンジしてみても良いかもしれません。
人生の短さについて
皆さんは、人生は短いと思うでしょうか。このタイトルからして、著者は「なんて人生は短いのか」と憐んでいると思うかもしれません。しかし、この本が伝えたいことはその真逆と言っても過言ではありません。
この本は約2000年前を生きたローマ帝国の哲人「セネカ」によって書かれました。
セネカがメッセージの一つは「人生には偉大なことを成し遂げるための時間は十分に用意されているのに、みな人生を浪費しているから短く感じるのである」ということです。時間とは、お金などと違って失うことしかできない唯一の財産です。
なのにみんなはまるで湯水の如く湧き出るもののように浪費しているというのです。
セネカは自分の時間はできるだけ自分のためだけに使えと言います。
そして、セネカは権力や名声、金などに踊らされるなというメッセージも込めており、自身の人生を通してその哲学を体現した人物でもあります。
詳しいことは読んでからのお楽しみということでこの辺りで説明は止めておきます。
もっと早く、せめて高1くらいで読みたかった……と若干悔やんだ本です。もし気になったら是非手に取ってみてください。有名な本ですので、学校の図書館にもあると思いますよ。
ニーチェの言葉
ニーチェはドイツの哲学者で有名な著作で「ツラトゥストラはかく語りき」などの本やこの世界は無目的であるとするニヒリズム(虚無主義)を唱えた人物として注目されています。このニーチェの言葉という本は、彼のさまざまな著作からテーマごとに引用してきて、軽く説明を加える形式で、名言集のような構成になっています。そのため、気になるページからでも読みやすいのがメリットです。
ニーチェの思想については、学問というよりある種の芸術作品のようで、人生にとっての劇薬になりうるという評価をされることもあります。日本の道徳教育が根底にある私たちの多くからすると常軌を逸する考えもあり、読んでみると少し戸惑うかもしれません。しかし、よく考えてみると彼の思想は否定できないものばかりなのです。そうした一見極端な思想に触れることによって、自分の価値観を相対的にみることができるようになります。そして、視野が広くなることで生きやすくなるかもしれません。
この本を読んで気になるニーチェの著作が見つかったら、それに挑戦してみるのも良いと思います。ちなみに、僕は入試の小論文でこのニーチェの思想にも触れた記述をして合格をいただくことができました。
そこが加点要素になったかは不明ですが、その事実だけはお伝えしておきますね。
終わりに
いかがだったでしょうか。
今回は、慶應義塾大学環境情報学部・総合政策学部(慶應SFC)受験を希望する高校生に向けて、是非ともやってほしいことを紹介していきました。
読書については書くことが長くなってしまったため、本シリーズの今回だけはこの項目だけをお伝えしました。
皆さんの高校生活が充実したものになるよう、そしてその豊かな経験を総動員して受験に臨めるよう、応援しています。