こんにちは。
みなさん、受験勉強の調子はいかがでしょうか。
今回は、慶應義塾大学環境情報学部・総合政策学部(慶應SFC)の受験生で、英語を利用した入試を受験予定の人に向けて僕が考えるやらない方がいい勉強法を紹介していきます。
ここで紹介する方法は、僕が試してみたものも多く、僕には合っていないと感じたり、他の人に勧めてみたけど評判が良くなかったりしたものです。
どうしてそれが良い方法とは言えないのかの理由と改善案もできるだけ併せてお伝えしていきます。
しかしながら、人間みんな全く同じ、と言うわけではないので誰かにとって効果がない方法でも別の人には効果的だったということがよくあります。
ですから、最も重要なことは最終的には自分の頭で判断しよう、ということです。
ぜひご自身でも考え抜いて、自分なりの勉強方法を確立していってほしいと思います。
それでは本題に入っていきましょう。
闇雲に速く読む
皆さんの多くが心のどこかでいいなぁと考えているのが「速読」なのではないでしょうか。僕も試験時間が足りず、悔しい思いをしたことが何度もありました。
しかしながら、速読ができるようになりたいからといって、闇雲に目を動かす速さにばかり意識を向けて速く動かすのは得策とは言えません。なぜなら、長文の理解度を上げるためには、
- 長文を構成する短文が精読(正確に訳せるレベルまで)できるようにする
- 1文1文の意味がわかるからその上で1段落の内容が把握できるようになり段落が伝えたい1メッセージが掴めるようになる
- 1段落ごとのメッセージがわかるから、長文(複数の段落での集合体)が伝えたいことがわかるようになり、1つの長文の中で一番伝えたいことがつかめる
というステップを踏むべきであるからです。
ですから、英文を読むときに速度を上げようとするより、上記のステップが効率的にできるようになった結果速度が上がる、という方向での勉強を目指すと良いでしょう。
もし英文を読むスピードを上げたいのであれば、効率を上げるために
- 英単語や英熟語、構文を見てから意味を思い出すまでの時間を短くする
- 1段落の中で抽象的で重要な1つのメッセージを短時間でつかめるようにたくさんの量を読んで掴むのに慣れる
- 構文や接続詞を見て後に続く文章を予測できるようにする
という3点を意識しながら実践すると良いと考えています。
もちろん、慣れてくると書き出しを読んでここは重要ではないとだんだん判断できるようになってくるため、その箇所は読み飛ばすということはよくあります。
しかしながら最初は焦らず、正確に読めるようになることを目指すと、遠回りしているようで気づいたら時間が余るようになっているはずですよ。
また最後の「構文や接続詞を見て後に続く文章を予測できるようにする」という項目について、パッと理解しづらいと思うので補足します。
例えば、日本語で「もちろん、Aだが」という書き出しを読んだとしましょう。この後に続く内容は何かと聞かれたら「Bの方が重要である」というように、筆者が伝えたい意見が続くと予測できるのではないでしょうか。
このような構文や接続詞は英語にも存在しており、それらを見たときに素早く反応できるようにするのが重要です。
例えば、Indeed A, but Bや、Of course A, but B、It is true that A, but Bなどが挙げられます。この際はAの内容は重要でない場合が多いので、読み飛ばしても構いません。
ちなみに、こうした構文を用語で「譲歩」と言いますので、文法書などで詳しく学びたい場合はこの名前のつく章を参照しましょう。
間違えた問題を丸暗記だけする
これはやっている人が少ないかもしれません。
模試や定期テスト、問題集で間違えた問題を復習する際に、正しい答えは確認するものの、なぜ間違えたのかを確認するのを怠ってはいませんか。
僕の実体験なのですが、テストの間違え直しは楽しくてしょうがないというはずがなく、面倒で気乗りがしなかった覚えがあります。ですから、答えだけ見て、特に穴埋め問題などは「あーこの問題はこれを入れればよかったのね」とだけさらっと確認してその文を丸暗記するということがよくありました。
語彙の問題ならそれで十分かもしれませんが、文法や語法などの問題でそれをやると、余計面倒なことになります。冷静に考えると、試験本番で一番悔しい思いをするのは過去にやった問題なのに復習を怠ったことで正解が導けないことです。
それを避けるためにも、間違えた問題があったら参考書の該当ページに立ち返る、先生や友人に質問する、再度授業動画を見るなどして人に説明できるレベルにまで理解度を持っていってください。
そうすることでだんだんと自分の英語の知識に対する自信がついてきますよ。
難しすぎる参考書や単語帳に取り組もうとする
英語に限った話ではありませんが、受験勉強の開始時期が遅かったり、友人と比べて遅れをとっている実感があったりと焦っている時にやってしまいがちなことです。
また、見栄っ張りでハイレベルな参考書を持っていること自体に優越感を覚える人がよくやってしまいます。進学校は1、2年生からそういう雰囲気があるところも多いかと推測されますが、特に受験期になると「デキるあの人はあの参考書を使っている」などという情報を耳にするようになり自分が基礎的な参考書を使っているために焦燥感や劣等感に駆られることがあるかもしれません。
しかし、盤石な基礎の上にしかハイレベルな知識は乗りません。急がば回れです。
ここでは、特に慶應義塾大学環境情報学部・総合政策学部(SFC)を目指すレベルの生徒が迂闊に手を出してしまいそうな参考書を紹介しておきます。
- 速読英単語 上級編
- リンガメタリカ
- 英文読解の透視図
- ポレポレ英文読解プロセス50
- 英文解釈の技術100(基礎ではない方)
この辺りの参考書は大学レベルによっては受験に一度も必要がないこともありますし、SFCの受験に絶対必要かと言われると、この先も選択問題のみの出題ならば必須ではないでしょう。
これらの参考書にいきなり取り組んでしまう危険性としては、毎回新しい概念が出てくるような気がして非効率になってしまうことです。
例えば、英単語については基礎的な単語を押さえていれば、それに接尾辞をつけただけだな、と派生語として判断できる単語も、その基礎的な単語を押さえていなければよくわからないまま文字数の多い単語を覚える、などということにつながりかねません。基礎的な単語としてvaluable、派生語としてinvaluableという単語を例にとるとわかりやすいかもしれませんね。
もしビジュアルが良くて比較的上滑りになりづらい単語帳が欲しいという場合には僕個人として推せるとしたら鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁が挙げられます。
辞書並に分厚くて重厚感のある装いをしていながら、比較的基礎的な単語から難関レベルの単語までを扱っています。そして語源やイラストを重視しているため、英語の知識が体系化されていく感覚を得られます。とは言いつつも、最近のSFCの英文に自信を持って立ち向かうためには、この1段上の英検1級レベルの単語帳までを網羅しておくと安心でしょう。
僕は受験直前期に出る準パス単1級を何度もさらい、受験当日も直前までさらったことで、何単語もそこから出題されました。
ぜひ堅実な学習で実力をつけるのを心がけてください。
終わりに
いかがだったでしょうか。
今回はみなさんの多くがやりがちな方法から、もしかしたらやってしまうかもしれないニッチな方法まで幅広くやってはいけない勉強法をご紹介していきました。
とはいえ、冒頭でも書いた通り、万人に通用する勉強法はあまり存在しません。
あるとしても「集中して勉強しよう」くらいです。勉強時間でさえ長時間の人もいれば、短期間でメリハリをつけるタイプの人もいます。(成果=勉強の質×時間であるため、短時間のタイプは質が著しく高い可能性がありますが)
ですから、もし時間が許せば王道と言われている方法からあらゆる勉強法を試してみて、自分に合うようにカスタマイズできればベストでしょう。
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受験勉強応援しています。