慶應義塾大学総合政策学部4年のHikariです。
今回は、私の受験生時代の英語対策について、内容を大きく以下の2つに分けてお伝えしていきます。
① 英単語・英熟語対策
② 過去問(英語)対策
どの科目の勉強においても、ただやればいいわけではありません。私の「合格体験記」でもお伝えしましたが、勉強方法に正解はない反面、ある程度「これはやった方が良い」「このやり方はダメ」といった法則はあるように感じます。そのうちの1つとして参考にしていただけたらと思います。
この記事の目次
英単語・英文法対策
この2つは、出来るだけ毎日やることを心がけていました。1日中出かける日でも、朝や寝る前に数ページだけ見るなど、自分の中でこれはルーティーンにしていました。
とはいっても、正直自分で毎日続けていくことは難しいと思います。私の場合は毎日高校で英単語・英文法の小テストがあったので、そこで良い点を取ることをモチベーションになんとか続けることができていました。
そうしたものがなくても自分で出来るなら問題ないですが、もしそうしたモチベーションになるものがないと出来ないなら、自分で作るのが良いかもしれません。
例えば塾で単語テストをしてもらったり、毎日記録をつけたり、この時間は必ず単語・文法をやるというルールを作ったりと、やり方は人それぞれです。
英単語や英文法は、とにかく少しでも毎日続けることがコツです。人は繰り返すことで少しずつ覚えていくからです。
「それがどうしても出来ない」という気持ちはとてもよく分かります。最初は2日に1回でも良いので、モチベーションになるものを見つけ、どうにかして出来るよう試行錯誤してみてください。
次に、英単語や英文法の具体的な覚え方や使い方についてです。
5つの項目に分けてお伝えします!
① 口に出して覚える
いつも使っている単語帳の中から、なかなか覚えられない単語を探してみて、その単語を発音できるか試してみてください。正確な発音が分からないものが多いのではないでしょうか。
英単語に限らず古文単語などもそうですが、発音が分からないとなかなか覚えることが出来ません。
書いて覚えるにしても、見て覚えるにしても、「発音すること」をセットで行ってみてください。発音しながら書く、発音しながら見る、という合わせ技で一気に覚えやすくなると思います。
② 派生語や関連語にも目を通す
その見出し語は知らなくても、派生語や関連語の中には知っている単語があったりします。そうするとより覚えやすく、またその見出し語とセットでいくつかの単語を一気に確認出来るようになるため、とても効率がよくなります。
私が使っていた単語帳から例を抜き出すと、”provision”という名詞単体で「準備」という意味がなかなか覚えられませんでした。でも、右の関連語には動詞”provide”で「与える、供給する」と書いてあります。”provide”は基本単語として覚えているので、「与えたり供給したり(“provide”)して『準備』(“provision”)するんだ」と意味を結びつけることができます。そうすることで意味がグッと覚えやすくなるのです。
また同じ意味の名詞で”preparation”「準備」も書いてあり、これは動詞”prepare”「準備する」の名詞形だとすぐに分かりますよね。これとセットで覚えてしまえば、”provision”が「準備」という意味だということがかなり覚えやすくなります。
おまけに、接続詞”provided”「〜という条件で」という単語も、言い換えれば「〜がなければいけない(必要)という状況である」、つまり「準備・供給」といった意味からの派生や関連として記憶に残るので、そのまま単体で覚えるよりはずっと記憶に残りやすいと思います。
このように派生語や関連語に目を通すことで、より覚えやすく、また単語帳をフル活用できるようになることが分かっていただけたでしょうか?ぜひ試してみてください!
③ 例文を活用する
いざ読解問題で単語が出てきても、意味が思い出せないことがありますよね。単純に暗記が甘いなら仕方ないですが、形が変わったり単語帳外でみると分からなくなってしまうのでは、せっかく覚えた意味がありません。
1つの解決策として、単語や熟語を覚える際には単語帳の例文にも目を通し、どう使われるのかまでチェックすることがおすすめです。
例えば見出し語が動詞の場合、例文を見ると前置詞がセットで使われていることがあります。意味だけでなく使い方までチェックすることで文法の勉強にもなり、また前置詞のイメージと結びつけることでより単語の意味が覚えやすくなったりします。
そもそも意味が覚えにくい時は、例文ごと暗記もしていました。そうすれば単体で覚える時よりも、文脈を使って意味が推測できたり思い出せたりするからです。
④ チェックを入れる
読解で出てきた、リスニングで聞き取れた、出てきたけど意味を思い出せなかった、何度やっても覚えられない…、そうした単語や文法は、単語帳や文法本の該当箇所にどんどんチェックを入れるようにしていました。先ほどの例で見せた写真の単語に丸がついているのも、なかなか覚えられなかったためです。
そうして単語帳に書き込むことで、その単語を目にする度に「これは過去問で出た単語」「これは意味が思い出せなかった単語」と何度も思い出すことになり、その単語をただ眺めるのではなくいろんな角度からその単語を記憶し、より覚えやすくなっていたように思います。
この少しの手間で、自分の苦手を把握し、またやっと単語が覚えられた時の嬉しさも味わうことができました。
⑤ 何冊も手を出さない
単語帳や文法本に取り組む際、気合を入れて何冊も手を出しがちですが、それぞれ1冊を何周もすることが大切です。
1冊を何周しても、全ての単語や文法を覚えることはかなり難しいです。だからこそ、すぐ別のものに移らず、繰り返し取り組み、少しずつ記憶に定着させていくことが結局1番の近道だと思います。
単語帳は同じシリーズでもレベル別で何冊かありますが、併用はせず自分のレベルにあった1冊を選ぶこと。その1冊はだいたい覚えた、より難しい単語を覚える必要があるなら次のレベルの単語帳1冊に取り組むこと。そして文法本も、学校で使っているものや自分で選んだ1冊があるならそれを使い続けること。
単純なことですが、毎日続け記憶に定着させるためには、必要なことの1つだと思います。
過去問対策
当時私は塾に通っていて、その教材の中で実際の過去問が出てくることが多くありました。そこでしっかり対策することを意識していたので、赤本自体を開いて過去問対策をし始めたのは遅かったです。
そんな前提を踏まえ、過去問に取り組む上で意識していたことを3つお伝えします。
① 傾向をつかむ
まず、大学・学部ごとの問題形式や文章内容、それに伴ってどんな解き方・時間の使い方をすると良いのかといった傾向をつかむことが大切です。
といってもそんなに難しく考えていたわけではなく、例えばある大学のある学部試験は、「一文ずつ細かく読まなくても、段落ごとにざっくり内容をつかめばだいたいの問題は解ける」、そして「二択で迷った時だけ細かく読めば出来る」といったような感じです。
傾向をつかむとペース配分や効率的な解き方が分かり、問題が解きやすくなってくると思います。
また、自分の苦手な問題形式や分野などの傾向もつかむようにしていました。だいたい二択で間違える、抜けている一文をもとの場所に戻す問題が苦手、長文を読むのが苦手‥など、自分の弱点と向き合い意識することで、少しでも今後の受験勉強で改善できるよう心がけていました。
大事なのは、ただ解いて終わりにするのはもったいないということです。少しずつ様々な傾向をつかみ、学びの多い過去問対策にしましょう。
② 様々な分野の文章に触れる
自分の苦手な分野やなじみのない分野、逆によく出てくる分野(環境・科学・健康など)の内容は、受験対策としても教養としても少し頭に入れるようにしていました。
「こういうテーマの話にはこういう意見があるんだ」「これに関してはこういう状況なんだ」「このテーマだとこの単語がキーワードとしてよく出てくるな」というような復習を積み重ねることで、たまにある「何言ってるのか全く分からない」という文章が少しずつですが減ってくると思います。
また、「自分が苦手な分野の文章だ」と過剰に意識してしまうと問題が解きづらくなります。その対策としてもおすすめです。
③ 満点を目指さない
というのも、満点を目指していると1問1問に悩みすぎてしまい、時間が足りなくなるからです。そもそも一般入試は満点を目指すものではありません。限られた時間でとりあえず問題を一周することが大切で、時間が余れば解けば良いのです。
またその解きにくい問題は、みんなが悩むような難しい、もしくは悪問なのかもしれません。だとしたらその問題にこだわるよりも、絶対に落としちゃいけない問題に時間を割く方がよっぽど大切です。
“時間が足りない”とき、1問に悩みすぎていないか、振り返ってみてください。
不正解でも、復習して「なるほど」と思えればそれで良いのです。英語の読解問題は、知識系の問題とは違い文章を読み込めばいつかは解けるからこそ、時間をかけすぎてしまうことが少なくありません。
「1問に○分以上は悩まず、とりあえず1つ選択肢を選び問題にはチェックをつけて次に行く」というようなルールを決めた上で、解くようにしましょう。
まとめ
以上、私の英単語・英熟語対策、及び過去問(英語)対策の方法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
たくさんある英語の勉強方法のうちの1つとして、少しでも参考になれば嬉しいです。