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SFC小論文の図示問題の傾向
突然ですが皆さんは図時問題の対策は行なっていますか?SFC小論文では環境情報2022や環境情報2021、総合政策2021など、近年ほぼ毎年と言っていいほど図示問題が出題されています。
しかし、その対策方法をきちんと解説している参考書は少なく、独学での対策がとても難しいです。そこで今回は、現役SFC生が過去問を徹底分析して編み出した図示問題の対策を伝授したいと思います。
SFC小論文の図示問題で求められること
そもそもまず、SFCの小論文ではどうして図示問題が出題されるのでしょうか。SFCがあえて文章ではなく図を用いて表現させるとき、SFCは受験生に一体どのようなことを求めているのでしょうか。
単刀直入に答えます。それは分かりやすく伝える能力をみるためです。
例えば環境情報学部2017年の小論文では問4で問3で答えた内容をそのまま図示することが求められています。ここで問3と問4では同じ内容を文章と図の2通りで表現させています。
これはつまり、問4では図示問題では伝えている内容ではなく、それをいかに分かりやすく伝えられているかを見ているのです。これ以外にもSFCの図示問題では複雑な内容を図で表現させたり、プレゼンテーションのように図をつかわせたりしてる問題が多く、ほとんどがいかに分かりやすく伝えられているかを評価する問題になっています。
従ってSFC小論文の図示問題は、「一目でわかりやすい」がキーワードとなってきます。
テクニック1:シンプルに表現する
ではどうしたら一目でわかりやすい図が書けるのでしょうか。
ここからは具体的なテクニックを解説していきたいと思います。まず一番最初に意識してもらいたいのはシンプルに表現することです。わかりやすい図は伝えたいことが明確にわかりやすく書かれているのに対し、わかりにくい図はごちゃごちゃしていてどこを強調したいのかわかりません。
下の二つの図を見比べてみてください。左がごちゃごちゃしていて見にくい図、右がシンプルでわかりやすい図になっています。
ご覧の通り、同じ内容を伝えていても図の表現の仕方一つでぱっと見のわかりやすさが格段に変わってしまうのです。ではシンプルな図はどのようにして書いたら良いのでしょうか。以下の3つのポイントを意識してかくとすっきりと見やすい図が書けるようになるでしょう。
- 文章を書かない
- 枠線を使わない
- 無駄な装飾をしない
文章で書くと文字が多くなり、ごちゃごちゃしてしまいます。図はなるべく単語のみで表現しましょう。また、枠線を多用するのは避けましょう。枠線を多用するとどこを強調したいのかわからなくなってしまいます。代わりに余白を使って図を区切るようにしましょう。
そして、言わずもがな無駄な装飾は避けましょう。過剰な強調表現や複雑な図形は図が醜くなってしまうだけでなく、解答時間も削られてしまうため使わないようにしましょう。
上の二つは特に受験生がやってしまいがちなミスです。注意するようにしましょう。
テクニック2:混乱を招かない工夫
シンプルな図が書けるようになったら、次は混乱を招かない工夫をしていくようにしましょう。これはテクニック1と比べるよかなり応用的なテクニックですが、これを押さえておくとより一層わかりやすい図が書けるようになってくると思います。
では混乱を招かない工夫というのはどのようなものなのでしょうか。実は、図の配置などによっては、不自然な配置のせいで脳が混乱を起こしてしまう場合があるのです。混乱を招かない工夫とは、そのような状況を避け、自然と頭に入ってくるような配置の工夫なのです。
具体的には、以下の3つのポイントを押さえるようにしましょう。
- 重要なことは一番上に書く
- 過去やイメージは左
- 関連のあるもの同士は近くに配置する
- 上から下、左から右の流れを意識する
ポスターなどを見ていても、タイトルなどの重要なことは一番上に配置されることが多いはずです。大事なことは一番上に配置するようにしましょう。過去やイメージの絵などは左側に配置するのが自然です。
また関連のあるもの同士を遠くに配置すると視線が行ったり来たりしてわかりにくくなるので注意しましょう。基本的に横書きの文章と同じで、時系列や因果関係は上から下、左から右の流れで書くようにしましょう。
これらのポイントを押さえると頭が混乱せず、わかりやすい図が書けるようになります。
とにかく実践する
小論文は内容が命ですが、図示問題に関しては内容だけでなく、わかりやすい表現かどうかというのも非常に重要なポイントになってきます。
上記のテクニックを使いこなすには、いくつも図を書くのが最適なので、SFCの過去問を用いて対策をしていくのが良いでしょう。特に環境情報2022や環境情報2021、総合政策2017あたりは図示問題の訓練にピッタリです。上記のテクニックを活用しながら、実践を通してわかりやすい図示表現を身につけていくようにしましょう。