こんにちは!SFCインテンシブコースで英語と小論文のコーチをしている久保です。
この記事では、SFC小論文を時間内に解き終えるための方法を三つ紹介していきます。
なかなか2時間以内に解き切れない人や、解き切れても時間ギリギリになってしまう人はぜひ参考にしてください!
この記事の目次
大前提:ひたすら問題を解いて慣れる
ひたすら問題を解いて、慣れること
問題をひたすら解くことがシンプルですが、1番効果のある方法です。
問題を解くことで文章の書き方や資料の読解方法に慣れて、問題を解くスピードがどんどん早くなります。
私が受験生のときも、これが1番効果的でした。
最初に過去問を解いたときには、 3時間半ほどかかっていましたが、総合政策・環境情報合わせて10年分解いたくらいから、遅くても2時間半ほどで解けるようになっていました。
とは言え、これだけでは安定して2時間以内で解けるようになるのは難しいと思います。
では、どう解けば時間を短縮できるのか、これから三つの方法を紹介していきます。
【方法1】問題の重要度を考えて解く
例えば、環境情報学部2024年の問題では、設問1から設問6(b)まで、合わせて7問が出題されました。
この年が特別問題数が多かったのは事実ですが、毎年3,4問は出題されることが多いです。
このように複数出題されている問題の全てに全力で取り組んでいては、2時間以内に解き終わることはできません。
そのためには、問題の重要度に応じて、力の入れ具合を調整する必要があります。
配点が高そうな、重要そうな問題には全力で取り組み、それに比べて配点が低そうな問題には、少し手を抜くというイメージです。
問題の重要度とは
では、問題の重要とは、どこで見分ければ良いのでしょうか。
それを説明するにあたり、まず下の問2と問3のどちらが重要で、配点が高そうか予想してみてください。
あなたが問1で選択した資料は、同じ視点で分析しているにもかかわらず、異なる結論に至っています。その理由を300字以内でまとめなさい。(総合政策学部2016年、問2)
あなたが2016年4月に総合政策学部に入学したとすれば、2020 年頃に卒業することになるでしょう。2020年に、日本の「格差」はどうなっていると予想しますか。特に①国際比較、②職業の世代間移動、③高齢化という3つの視点で見たときの変化をすべて予想して下さい。そして、あなたの予想をより説得的なものにするために、あなたが総合政策学部に入学後、どのような調査や分析が必要になるかということもあわせて、600字以内で記述しなさい。(総合政策学部2016年、問3)
どうでしたか?
SFCの問題は配点が公開されていないので推測するしかないのですが、私は問3の方が配点が高く重要な問題だと思います。
その理由は、問2の制限字数が300字に対して、問3が600字と2倍になっているからです。確かに300字の問題が書けていないよりも、倍の600字の問題が書けていない方が失点も大きそうですよね。
このように、制限字数から問題の重要度を推測することができると思います。
さらに、字数が多い問題は、後ろの方にあることが多いです。問1や2など、前の方にある問題は要約や計算問題など字数が少なめの問題、問3や4などの後ろの方にある問題は、自分の考えを述べる、字数が長めの問題が配置されていることが多いです。
つまり、後ろの方に配点が高そうな問題が並ぶ傾向にあります。
以上のことを踏まえると、
前半である程度力を抜いて、後半の配点が高い問題のために時間を節約する
ことが重要だと言い換えることもできます。
あくまで傾向の話ですが、全ての問題に全力で取り組んでいると時間が足りなくなってしまうのは間違いないので、問題の重要度から力加減を調節できるようにしていきましょう!
【方法2】時間配分を考えてから解く
みなさんは、時間配分を考えてから解き始めていますか?
時間配分を決めていないと
ということになりかねません。
【方法1】でもお話しした通り、後半ほど、字数が多く、配点が高そうな問題が多く配置されています。時間配分を決めておかないと、後半の配点が高い問題に回答できず、時間切れになってしまうので、時間配分は必ず決めてから解き進めるべきです!
時間配分の決め方
では、時間配分をどう決めていけば良いのか紹介していきます。
私の考えるポイントは、下の二つです。
- 書かなければならない字数
- 問題を解くために読む資料の量
- 問題の重要度
この3点をもとに、時間を考えると良いと思います。
書かなければならない字数が多く、問題を解くために必要な資料が多ければ多いほど、かかる時間は長くなりますよね。
さらに、「【方法1】問題の重要度を考える」で紹介したように、字数が長めで、配点が高そうな問題を解き切れずに終わってしまうと大変なので、字数が長めの問題には、少し多めに時間を配分すると良いと思います。
そして忘れてはいけないのは、見直しの時間。
時間ギリギリで設定してしまうと、誤字脱字のチェックの時間が取れなくなるので、10分ほどは残して解き終えるように設定しましょう。
【方法3】同じ資料を2回以上読まない
最後の方法は、同じ資料を2回以上読まない、です。
まずは下の①、②でかかる時間を想像してみてください。
- 資料を一度読んで、すぐに答案作成に移る
- 資料を一度読んで内容を把握してから、引用する文章を探すためにもう一度資料を読む
この二つのパターンで、かかる時間は大きく異なります。
しかし、一回読んだだけでは、資料の内容を忘れてしまって、ついついもう一度読んでしまう人も多いと思います。
では、どうすれば一度読んだだけで答案を書けるようになるのか解説していきます。
一度読んだだけで答案を作成するためには
一度読んだだけで答案を作成するために重要なのは、以下の2点です。
- どんな情報が必要か考えてから資料を読み始める
- 必要な情報が見つかれば、それ以上読まない
資料を2度読み返している人は、どんな情報を取ってくるために資料を読むのかを考えずに読み始めている人が多いです。
そのため、一度目は資料の内容把握だけで終わってしまって、アウトラインを書く段階になってから、資料からどんな情報を引用するべきか分からなくなり、もう一度読み返してしまいます。
そうではなく、事前に必要な情報を考えて、必要な情報に線を引きつつ読み進めていくと、再び全ての資料を1から読み返す必要はありません。
さらに、必要な情報が見つかってしまえば、それ以上資料を読む必要もないので、資料の読解を途中で終えることも可能です。
そうすれば、資料の読解のための時間が大幅に削減されます。
まとめ
以上が、SFC小論文を時間内に解くための方法の紹介でした。
まず、小論文をひたすら解いて、問題に慣れることが第一ですが、それ以外にも
- 問題の重要度を考えて解く
- 時間配分を考えてから解く
- 同じ資料を2回以上読まない
という三つのポイントをお伝えしてきました。
SFC小論文は時間との戦いです。2時間という制限時間内で膨大な資料を読み込み、1000字以上の文章を作成するのは大学生でも至難の業。
そんな問題が出題されるからこそ、逆に時間内に解き切れれば、他の受験生と大きく差をつけられます。
ぜひ今日ご紹介した方法を試してみてください!