国立高専を退学し、通信制高校を経て高卒認定を取得。8月下旬というギリギリのスタートから、美容系アプリの開発という明確なビジョンと特許出願という実績を武器に、慶應義塾大学 環境情報学部のAO入試に見事合格したR.さんの合格体験記です。
この記事の目次
自己紹介
こんにちは!2026年度に慶應義塾大学 環境情報学部にAO入試で合格したR.です。
私はもともと国立小山高専(偏差値65)に入学したため、大学受験をするつもりはまったくありませんでした。しかし、醜形恐怖症という精神疾患を経て高専を退学し、その後、通信制高校にも通いましたが退学。最終的に高卒認定を取得しました。
そんな経緯もあり、はじめはAO入試を使うことなど想定しておらず、一般入試で受験しようと考えていました。しかし、美容系アプリのアイデアが特許申請へとつながり、「この活動ならAO入試に挑戦できるのでは」と考え、8月下旬という異例のタイミングからAO入試の準備をスタート。通信制高校・高卒認定というルートから、まさかのSFC合格を果たしました。
同じように悩む受験生のために、私の経験を包み隠さずお伝えします。
プロフィール
| 出身 | 栃木県/国立小山高専(偏差値65)退学 → 宇都宮高校通信制 退学 → 高卒認定取得 |
|---|---|
| 内申(評定平均) | 3.7 |
| 3年生時の主な活動 | オンラインでマカロン教室を開講/美容に関する特許を出願 |
| 受験教科 | 数学・英語・物理(一般入試想定) |
| 受験予定校(一般) | 青山学院大学 社会情報学部 |
| 合格 | 慶應義塾大学 環境情報学部(2026年 AO入試) |
慶應SFC志望のきっかけ
私がSFCを志望した理由は、自分の開発したいアプリを最もよく形にできる場所だと感じたからです。将来は美容系のアプリを開発し、誰もが自分に自信を持てるようなサービスを生み出したいと考えています。そのためには、プログラミングだけでなく、医療・ビジネスなど多角的な視点が必要だと感じていました。
SFCについて調べる中で、学部の枠にとらわれず自由に授業を組み合わせられる点に大きな魅力を感じました。自分の興味や目的に応じて学びをデザインできる環境は、アプリ開発という目標に直結すると考えたからです。また、研究室が充実しており、実際に社会に価値を提供するプロジェクトに関われる点にも惹かれました。
さらに、SFCには1人で主体的に行動している学生が多く、そのような環境であれば自分も周囲に流されることなく、自分のペースで挑戦し続けられると感じました。初めて平日にキャンパスを見学しに行ったとき、1人で行動している学生が他大学より明らかに多く、驚いたことを今でも覚えています。個々の意思や多様性が尊重される雰囲気は、自分にとって非常に居心地の良いものでした。
慶應SFC AO入試に向いていると思う人は?
「やりたいことが定まっていて、かつ今までにそのことに打ち込んできた人」に特におすすめです。
志望理由書は文字数が多く、面接では鋭い質問が飛んできます。自分の芯がないと、これを突破するのは非常に難しいと実感しました。実績や評定が完璧でなくても、「なぜそれをやりたいのか」という根拠と熱量があれば、AO入試は十分に戦えます。
慶應SFC AO入試 攻略法
私のAO入試対策は、決して早いスタートではありませんでした。本格的に準備を始めたのは8月下旬です。
もともと一般入試での進学を目指していましたが、3月頃に着想した美容アプリのアイデアをもとに、「特許として形にできるのでは」と考え、8月中旬に特許申請を行いました。この経験から「自分の取り組みをAO入試で評価してもらえるかもしれない」と考え、挑戦を決意しました。
評定平均は3.7と決して高くはありませんでしたが、それでも合格できたのは、「自分が何をしたいのか」「なぜそれをやりたいのか」「それをどこまで深く考え抜いているか」を徹底的に言語化したからだと考えています。SFCのAO入試では、表面的な実績や評定以上に、問題意識の本気度と思考の深さが問われると実感しました。
志望理由書
志望理由書の作成では、自己分析を徹底し、自分の価値観や業界への問題意識を明確にすることに最も力を入れました。また、自身の経験と志望理由が一貫したストーリーになるよう構成し、抽象的な表現を避けて具体性を徹底的に追求しました。
専門性の高い内容を扱うため、難しい用語は噛み砕いて説明することを意識しました。また、何度も書き直し、父に添削してもらうことで、説得力のある内容に仕上げていきました。
任意提出資料
任意提出資料では、活動を単に羅列するのではなく、「目的・背景・概要・学びと成長・大学での活かし方」という構成で整理しました。全10枠のうち6枠を使用し、志望理由書と内容が近いものには◎をつけました。
面接の準備
はじめに、志望動機はどのような状況でも明確に伝えられるよう徹底的に準備しました。特に意識したのは、「初めて聞く人にも伝わるか」という点です。私の志望内容は専門性が高い分野だったため、言葉を段階的に噛み砕いて説明できるよう工夫しました。
また、初対面の塾の先生にも練習に協力していただき、事前知識のない相手にも伝わるか確認しました。さらに、「なぜそう考えるのか」という問いを徹底的に想定して回答を準備した結果、実際の面接でも想定内の質問が多く、落ち着いて対応することができました。
慶應SFC AO入試 合格のポイント
志望理由書
志望理由書では、「なぜSFCでなければならないのか」を明確に示すことが最も重要です。これまで自身が取り組んできた活動を整理し、それがどのようにSFCの学びと接続するのかを具体的に述べる必要があります。
また、「自分のやりたいことをどのように実現していくか、そのプロセス」を具体的に示すことも欠かせません。「やりたい」という思いだけではなく、「どうやって」という道筋まで書けると説得力が一段と増します。
自由記述
自由記述(A4・2枚)は、他の項目で伝えきれなかった自分の魅力や背景を補う場として活用することが大切です。私は1枚目に長所とその具体例、2枚目にはアプリを作りたいと思った経緯を写真付きで説明しました。
任意提出資料
無理に10枠すべてを埋める必要はありません。周囲では3点で合格した人も、全枠埋めた人もいました。大切なのは量より質で、「文章だけでは説明しにくい活動」をスライドにまとめることで伝わり方が大きく変わります。私は5点提出しました。
面接
1人だけでなく、多様な人に練習に付き合ってもらうことが非常に大切です。志望理由書も多くの人に見てもらい、相手が疑問に思った点を正確に答えられるよう準備しましょう。
丸暗記はおすすめしませんが、想定QAを1つのファイルにまとめておくと、面接の待ち時間(最大3〜4時間ほど待つこともあります)に確認でき、精神的な安心材料になります。

入学してみて
11月末にAO合格者の交流会が大学で開催されました。そこでは、それぞれが自分のプロジェクトに主体的に取り組み、強い熱意を持っている人たちが集まっており、大きな刺激を受けました。
私もそのような環境の中で、自らのプロジェクトに真摯に向き合い、より高いレベルで挑戦を続けていきたいと考えています。醜形恐怖症という困難を経て、高専・通信制高校・高卒認定というルートを歩んだからこそ、同じように悩む人をサポートしていきたいという思いがさらに強くなっています。
どんなバックグラウンドであっても、「やりたいこと」を軸に深く考え抜けば、SFCのAO入試は十分に戦える舞台です。SFCを目指すすべての受験生を、心から応援しています!







