こんにちは!小論文のトリセツスタッフのいりすです。
小論文のトリセツは慶応SFC合格に特化したオンライン学習塾。
普段は慶應SFCに入学するメリットや一般入試で合格する方法について発信しています。
しかし今回は少し趣旨を変えて、ネット上でちらほら見かけられる「慶應SFCは慶應じゃない・ゴミ・偏差値がおかしい・行かない方がいい・やめとけ」という意見について現役慶應SFC生の観点から解説していきます!
この記事の目次
慶應SFCは「慶應じゃない/偏差値がおかしい/ゴミ」と言われている理由
ネット上ではさまざまな意見や考えを持つ人がおり、総合政策学部や環境情報学部を志望している方も上記のような評判を見かけ「やっぱり慶應SFCには行かないほうがいいのかな・・・?」と不安になってしまったこともあるかもしれません。
慶応SFCを卒業し、現在SFCの大学院に在籍する私の視点から、これらの意見について考えてみたいと思います。
慶應SFCが「慶應じゃない」理由とは
慶応SFCが「慶応じゃない」と言われる理由。それは良い意味と悪い意味、どちらもあると思います。
① 慶応SFCはキャンパスが神奈川県藤沢市にある
これは最もわかりやすい理由。慶應大学といったら日吉キャンパスや三田キャンパスのイメージがある人が多いからです。
② 総合政策学部・環境情報学部は1990年に設立された
伝統のある他学部と比べ、SFCの学部である総合政策学部と環境情報学部はまだ設立されたばかりの新しい学部です。
③ 慶応SFCは2科目でも受験できる
文系なら文系科目、理系なら理系科目をすべて使うのが一般的な入試。しかし慶応SFCは「小論文+外国語or数学or情報」の2科目から受験できます。
④ 慶應SFCは学生の多くがAO入試/総合型選抜入試で合格している
一般入試ではなく、志望理由書や面接試験で合格できるAO入試・総合型選抜入試で入学している学生数が非常に多いことも他学部との違いかもしれません。
⑤ 慶應SFCは必修が少ない、自由
もちろん外国語やプログラミング、数学などの科目は必修ですが、他学部でよくある「一般教養科目」がなく1年生から自分が好きな科目を履修できる自由さがあります。
⑥ 慶応SFCは変人が多い
慶應SFCでは従来の学問の枠組みから外れるような興味関心・行動が歓迎される雰囲気があります。ファッションや振る舞いに関しても、セレブ感があるというより個性派な人も多い気がします。
慶應SFCは偏差値がおかしいと言われている理由
総合政策学部・環境情報学部の偏差値はサイトにもよりますが60台後半〜70台前半とされています。
慶應義塾大学の偏差値がだいたい65〜72くらいと言われていることを踏まえると、慶應SFCの偏差値は非常に高く、医学部と同じくらいの偏差値となっている場合もあります。
この理由は至ってシンプル。慶応SFCの一般入試では小論文が必須であり、小論文のほかは外国語・数学・情報から1科目もしくは2科目しか受験しなくていいからです。
小論文試験では偏差値を算出することが難しく、2科目しか受験科目がなければ正確な偏差値はなかなか計算できません。
しかし小論文は他大学や他学部のそれとは形式や難易度も大きく異なるため、独学や対策なしでの受験はおすすめしません。
慶應SFCはゴミ・行かない方がいい・凋落していると言われる理由
正直、「ゴミ・行かない方がいい・凋落している」などの意見は個人の主観的な感想なので、あなたが慶應SFCに入学してそう感じるかどうかはわかりません。
慶応SFCに行きたいと思っているのにネット上のこのような意見だけを見て「やっぱりやめとこう・・・」と思う必要はないです。
私は総合政策学部を卒業して大学院を含め6年間SFCにいますが、慶應SFCに入学してよかったと思っています。やめたいと思ったこともないわけではないですが、他学部と比較して圧倒的にSFCの方が自分に合っていると思っています。
以下では慶応SFCがゴミ・行かない方がいい・凋落していると言われる理由を紹介し、その真偽を検証していきます。
① 慶應SFCはAO入試・総合型選抜入試で入学できるから
一般的には、冬ごろに合格が決まるAO入試や総合型選抜入試で大学に合格するほうが一般入試を受験するより楽だと思う人が多いでしょう。
AO入試や推薦は甘えだという厳しい意見を持つ人もいます。
しかし高校生という若い時期に自分の人生について深く考え、向き合い、それを言語化し、面接やプレゼンテーションの準備をすることは一般入試の対策とはまた違った努力を必要とします。
人前に出たり、多くの人と話したりすることが苦手な人にとってはとても苦痛でしょう。自分の無力さや浅薄さを突きつけられることもあります。
② 慶應SFCに入学すると田舎なので遊べないから
これは正直そうであると言わざるを得ません。
三田キャンパスがある港区のように、SFCの近くには商業施設や遊び場がほとんどありません。あるといってもカラオケや飲食店、江ノ島などでしょうか。
SFC生は少し時間はかかりますが新宿や町田、横浜で遊ぶことが多いと思います。
しかし大学での研究や授業、サークル活動が楽しいので遊べなくてもあまり不満がない学生も多いです。
③ 慶應SFCは2科目で入れるから・偏差値が低いから
はっきり言いますと、偏差値という尺度だけにとらわれることでしか何かを評価できない人は視野があまりにも狭すぎます。
慶応SFCは2科目から受験ができますが、そのうち1科目は小論文という学校ではほとんど対策がなされない科目です。これは詰め込み型で暗記重視の日本の教育を批判的に捉え、受験生の創造性や表現力、論理的思考力を試したいという大学側の意図が反映されています。
慶応SFCもれっきとした慶應大学の一部なので、就活の際に他学部より劣った扱いをされたり、激しい学歴コンプを抱えてしまったりすることはほとんどないかと思います。
もしどうしても慶應SFCが嫌ならば、再受験するなり他学部に編入するなりすればいいのです。自分は医学部・東大・京大などでなければプライドが許さない!という人は慶応SFCではなく他の大学や学部を目指して頑張ってください。
④ 慶応SFCでは伝統的な学問が学べないから
これは、分野によっては当たっていると言わざるを得ません。
例えば音楽の実技や絵画、古典文学や歴史、ファッション、宇宙工学など慶應SFCでは学べない分野も確実に存在します。
特に三田の学部にあるような、伝統的な事項を学んだ上でそれを研究するといった学問はあまり歓迎されない風潮にあります。
私はSFCで文学研究をしているのですが、文学部の文学研究は作品研究や作家研究がメインであるのに対し、SFCの文系は作品と社会との関わりなど、文学の捉え方が少し違います。
三田の学部のように一般教養がなく、多くの大学生は強制的に読まされるような本を読んだことがない、ということも起こりうるので、SFCの学生には適宜自分に必要なことを自分で学ぶ姿勢が求められます。
結論:慶応SFCは行かないほうがいい?後悔する?
結論から言いますと、この記事を読んで「うわあ・・・嫌だわ〜〜」と思った人は慶応SFCに行かないほうがいいです。入学しても後悔し、やめたいと思ってしまう可能性が高いです。
どこの大学に行くか、なにを学ぶか、あなたの人生に関わることはあなた自身が決めるべきです。
しかし、ネット上で散見される厳しい意見とは裏腹に多くの慶応SFC生はSFCでの学生生活を心から楽しんでいます。
自由で開放的な雰囲気や、個性や独創的な発想が尊重される風潮が好きでのびのびと過ごしている学生がほとんどです。
慶応SFCに行きたい!と少しでも思った受験生には、早急に小論文対策を開始することをおすすめします。
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