こんにちは!慶應義塾大学総合政策学部2019年度入学のHiroです!
今回は前の記事で2回にわたって勉強した「ロゴス・パトス」のまとめとなります。“まとめ”の位置づけになりますので、特に新しく勉強すべきことは出てきません。
“まとめ”といってもただ普通にまとめるのではなく、テスト形式にしたいと思います。このテストで確実な根拠を持って正解できるまで、次には進まないでください。ロゴス・パトスという概念は、近代の思考・考え方を理解する上で必須の知識になるので、絶対にここでつまずいて欲しくはないです。
抽象度も高く、いまいちピンと来ないかと思いますが、現段階では表面的な言葉による断片的な知識でも良いので、確実にインプットするようにしてください。過去の小論文読解講座の記事を何度も読み直せば、ぼんやりと言っていることが分かってくると思います。何度も読み返したり、自分なりに整理したりして、明確なものでなくてもいいので「何か掴めた」というような感覚になってほしいと思います。
そしてこのテストで確実に満点が取れるようになるまで繰り返してください。一度満点を取れたとしても、まぐれで当たったものがないか、実はあまり覚えていなかったものがないか確認して、しっかりと得るべきものを得てほしいです。受験は「自分に課すハードルを高く設定したもん勝ち」です。徹底的に頭に刷り込んでほしいと思います。
ロゴス・パトス まとめテスト
次の文章に関して、空欄補充問題があります。[ 1 ]から[ 16 ]の空所を埋めるのに、文脈的に最も適当な語を1または2から選びなさい。
ロゴスの具体例は[ 1 ](1.理性 2.感性)であり、パトスの具体例は[ 2 ](1.理性 2.感性)である。ロゴスの働きというのは、[ 3 ](1.主体的 2.受動的)な意思の働きにより支えられているという点で[ 4 ](1.意識的 2.無意識的)な働きということができ、[5](1.主体的 2.受動的)で[6](1.意識的 2.無意識的)に働くパトスとは異なるあり方である。
ロゴスでものを考える、またはロゴスで他者を見るという行為は、自己の中の先入観−法則・規範・数値など−を[7](1.虫眼鏡 2.色眼鏡)にして見ているということであり、それは[8](1.直接的 2.間接的)なあり方である。このようにロゴスは自己規範を通して[9](1.能動的 2.受動的)にものや他者に触れる。一方パトスは、ロゴスに見られる理屈などを抜きにして、先入観を持たず、[10](1.直接的 2.間接的)に物事や他者に触れる。
パトスが物事を先入観なしにありのまま[11](1.言語的 2.非言語的)に、かつ[12](1.論理的 2.直感的)に理解する−感じる−のに対し、ロゴスは[13](1.論理的 2.直感的)かつ[14](1.言語的 2.非言語的)な先入観を持って物事を理解する。ロゴスでの理解は、先入観を媒介しての理解であり、その先入観に含まれない側面は切り落とされ考慮されないため、理解が[15](1.一義的 2.多義的)なものになるが、パトスでの理解は先入観を持たず、身体を持って全てを受け入れるため、理解が[16](1.一義的 2.多義的)になる。これは、パトスでの理解が[17](1.ロゴスの限定を超える 2.ロゴスに限定される)という表現もできる。
ロゴス・パトス まとめテスト – 解答
上記の空欄補充問題の解答は、こちらの通りです。
[ 1 ](理性)
[ 2 ](感性)
[ 3 ](主体的)
[ 4 ](意識的)
[ 5 ](受動的)
[ 6 ](無意識的)
[ 7 ](色眼鏡)
[ 8 ](間接的)
[ 9 ](能動的)
[10](直接的)
[11](非言語的)
[12](直感的)
[13](論理的)
[14](言語的)
[15](一義的)
[16](多義的)
[17](ロゴスの限定を超える)
まとめ
いかがでしたでしょうか。少しSFCの英語っぽくしてみました(笑)。言い回しを変えられたり、わかりやすい対比がなくても答えられるようにしてくださいね。ぼんやりとでも本質が理解できていれば答えは出しやすい問題だったかと思います。
このロゴスとパトスが理解できてしまえば、これから学ぶ「近代的主体」と「実存」についてや、近代特有の考え方についても簡単に理解することができます。とにかくこのロゴスとパトスの理解にはこだわってほしいと思います。
また少し期間を空けてから、このテストを再度取り組んでみてください。テストというのは記憶の定着を促す効果があることが科学的に証明されています。人間の記憶の定着は、覚えようとするときよりも、思い出そうとするときに行われるそうです。僕も受験生の時、思い出すのに時間がかかる英単語をルーズリーフにまとめて自分でテストをして、徹底的に追い込みました。完全に覚えてからテストをするというよりは、あまり覚えられていないからテストをするという認識を持っても良いと思います。ぜひ早い段階で、自分に合った勉強法を見つけてくださいね。
この先の学習に不安を持っている方は、ぜひオンラインサロン【小論文合格サロン】の入会も検討してみてほしいと思います。慶應義塾大学卒の管理人Kazと現役慶應生のチューターがオンライン上で直接指導いたします。
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次回は、近代的主体と実存について、お話ししたいと思います。